Interview

正面を向いて微笑んでいる渡邊氏
14

起業家マインドを持つスタッフが法人設立を全力支援。九段下駅すぐのシェアオフィス

ナレッジソサエティ

九段下駅から徒歩30秒という好立地にあるシェアオフィス・バーチャルオフィスのナレッジソサエティでマネージャーを務める渡邊 夢子氏。法人口座開設のサポートや会員同士の交流促進など、起業家に寄り添った支援を行っています。ナレッジソサエティならではの取り組みや、支援にかける想いを聞きました。

プロフィール

2016年新卒で株式会社成城石井に入社後、2017年株式会社DMM.com(現・合同会社DMM.com)に入社し、サブスク配信のプラットフォームの立ち上げに参画。2021年入社の株式会社ナレッジソサエティで時短正社員として働く一方、副業で占い業も手掛ける。現在、フルタイムでマネージャーとして勤務。

3つの柱で起業家を支援。セミナールームも構え、さまざまなシーンに対応可能なオフィス

ナレッジソサエティのミーティングスペース

まずは、ナレッジソサエティの概要や特徴について教えてください。

ナレッジソサエティは、九段下駅から徒歩30秒の場所にあるシェアオフィスです。りそな銀行のビル内にあり、登記住所としても使用可能なので、オフィスとしての信頼性が高いのが特徴です。立地の利便性に加え、法務局へのアクセスの良さも売りです。

シェアオフィス施設は2つのエリアに分かれており、1つはコワーキングスペース、もう1つは時間貸しの会議室です。コワーキングスペースには、集中作業用の「コンセントレーションエリア」と作業や打ち合わせ用の「コラボレーションエリア」があります。

会議室はさまざまな規模に対応し、2人での打ち合わせから約50人規模のセミナーまで開催可能です。窓からは緑や公園が見え、リフレッシュできる環境です。

また、ワーキングスペースは使わず、オフィスの住所や電話番号を借りるバーチャルオフィスプランもあります。

もともと「日本の起業家を増やしたい」という想いから創業されました。法人設立を考えている方に向けて、手頃な価格でアドレスを提供することで、初期費用を抑えられるようにしたのがはじまりです。

シェアオフィスの利用者はどのような方ですか?

法人設立を検討している個人事業主の方や、法人化したばかりで専用のオフィスを構える段階ではないけれど、ワークスペースが必要な方が中心です。初期段階の起業家や小規模な法人向けのサービスとして利用されています。

利用者の方への支援内容について教えてください。

ナレッジソサエティの特色は大きく3つです。まず1つは法人口座の開設保証制度。銀行提出書類の添削やアドバイスを行い、万が一口座開設できなかった場合は一部返金しますが、これまでサポートした方は全員口座開設に至っており、返金実績はゼロです。法人設立後初めて口座開設を行う方の不安を軽減するための制度です。

2つめは士業などプロフェッショナルの紹介サービス。必要に応じて司法書士や税理士、経営者向けスクールなどにおつなぎしています。

3つめは、会員同士の交流を促進するために、ネット掲示板や交流会を実施していることです。当施設代表の久田も起業家・社長としての視点を持っているので、会員さまと同じ目線で悩みを共有し、一緒に解決策を考えています。

これらの3本柱で、起業家を総合的にサポートしています。シェアオフィスだけではなく、バーチャルオフィス利用者も対象です。

シェアオフィスでは、どのような業種の方の利用が多いですか?

もっとも多いのはコンサルティング業を営む方です。コンサルティング業では顧客との面談や打ち合わせが必要になることが多いため、打ち合わせスペースや会議室が重宝されています。施設立地の良さと相まって、お客様を招きやすい環境が整っているため、コンサルティング業の方に選ばれているのだと考えています。

起業は難しくない。大切にしているのは「成長に必要なすべて」をサポートすること

渡邊氏が受付で荷物を渡す様子

現在マネージャーを務める渡邊さんですが、これまでどんなキャリアを歩んできたのですか?

学生時代に外国語系の学部を専攻し、ヨーロッパの食文化に興味があったことからフランスに留学しました。その経験を活かしたいと考え、大学卒業後はスーパーマーケットに入社。けれどめざしていたポジションに就くには時間を要することが分かり、1年間勤務した後、ゲーム関連事業を行う企業に転職しました。

2社目を選んだのは、大学時代にサブカルチャーを研究するサークルに所属していたことが背景にあります。ここではゲーム関連の営業を担当しました。

その後当社に転職した理由は、自由な働き方と選択肢の多さに魅力を感じたから。週4日や時短、フルタイム勤務など、さまざまな働き方が可能で、副業もOKという点も魅力でした。将来的に起業を考えていたため、働きながら起業に関する知識も吸収できると考えたんです。

前職までの経験は、現在どのように活きていますか?

1社目はB to Cが中心だったのに対し、2社目ではB to Bの仕事に携わることが多く、会社の代表者とやりとりする機会に恵まれました。

現在の仕事では、利用者への対応や法人口座開設のサポートなどB to Cの側面と、他社とのコラボレーションの検討や運営改善のための調整、ベンダーとのやりとりなどB to Bの側面の両方が必要です。これらの業務において過去の経験が活きていると感じますね。

マネージャーとしての役割と、大切にしていることを教えてください。

一言で現すと、ナレッジソサエティの店長のような役割です。施設運営や営業、スタッフのマネジメントを行っています。

会員の多くが法人設立の初期段階で、いわば「生まれたてのひよこ」のような状態です。なので、会社設立のハードルを下げ、起業が難しいものではないという認識を広めることを重視しています。

会員からサポートを求められた際には、成長に必要なものをすべて提供できるよう心がけています。例えるなら「温かい寝床から質のいい餌まで」という感じでしょうか(笑)。私だけではなく、全スタッフ共通でこの姿勢を大切にしています。

起業家の成長を間近で見守れることが何よりもうれしい

ナレッジソサエティのコラボレーションエリア

これまで多くの起業家に伴走する中で、ナレッジソサエティだからこそ支援できたと感じた出来事があれば教えてください。

起業家を支援する中で、法人口座開設のアドバイスを行う機会が多くあります。サポートが十分でない場合は審査に落ちてしまうケースもありますが、対策を重ねて口座開設に成功した時には感動を覚えます。先ほどお伝えしたように法人口座開設保証制度もありますし、ナレッジソサエティならではのサポートだと感じます。

また、会員がゲストを招いた際に施設の良さを褒められたという報告を受けたり、利用者から使いやすいという評価をもらったりすると、素直にうれしいですね。

これまで起業家支援に携わってきた中で、やりがいを感じる瞬間を教えてください。

入会時の面談で興味深いビジネスプランを聞き、その後の成長を見守れることはやりがいの1つです。会社が軌道に乗り始めると、ゲストの来訪や郵便物の増加など、発展していく兆しが具体的に見えてきます。そういった会員の成長を実感できると、サポートのしがいを感じますね。

また会社の成長に伴い、スペースが手狭になって卒業していく会員も多くいます。その際、「ナレッジソサエティのおかげで初期費用を抑えながらビジネスを軌道に乗せることができた」「売上が上がったので、晴れて個人事務所を契約できた」といった声をいただくと、サポートできて良かったと感じます。施設の売上としては減少しますが、会員の成長が何よりもうれしいです。

起業家マインドを持ち、さらなる躍進を支援する

渡邊氏が仕事をする様子

今後、どんな方にナレッジソサエティを利用してほしいと考えていますか?

とくに個人事業主で法人化を検討中の方、会社設立について相談相手がいない方に利用してほしいですね。ナレッジソサエティのスタッフも起業家マインドを持っているため、あらゆるサポートをしますし、同じように奮闘する起業家仲間が見つかるのではないかと思います。

INCU Tokyoに期待することはありますか?

他のインキュベーション施設と情報交換できる機会があるとうれしいですね。とくに、どのような施設が喜ばれるか、どのような支援が効果的かなど、会員の成長につながる取り組みや情報を共有できれば互いに有益だと考えます。こうした情報交換を通じて、サービスの改善に活かしたいですね。

渡邊さんが今後実現したいことを教えてください。

個人的には飲食業での起業を考えているんです。プランやターゲットを決めているところで、さらに資金面での準備や融資についての勉強を進めていくところです。

知識を深め、経験を積むことで、サポートの質を向上させたいと思っています。より起業家マインドを持ち、自分の知見を提供しながら、会員と同じ目線で経営について語れるようなマネージャーになりたいですね。

記載内容は2024年10月時点のものです。

インキュベーション・
コミュニティ
「INCU Tokyo」へ参加する

募集概要を確認のうえ、
下記から申し込みください。