Interview

正面を向いて微笑む大橋氏
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大企業とスタートアップ双方の視点で起業家を支援。東京・大手町から日本経済の活性化を

Global Business Hub Tokyo

ビジネスの中心地、東京・大手町に位置するGlobal Business Hub Tokyo。その施設運営を担当する三菱地所の大橋 涼太氏は、新事業の推進やジョイントベンチャーの運営で培った知見を活かし、入居企業を支援しています。起業家に伴走し、より良い施設運営に励む大橋氏が、仕事のやりがいを語ります。

プロフィール

大学卒業後、三菱地所株式会社に入社。DX推進部にて社内及びグループ会社のDX支援を担当し、その後新事業創造部にて社内新事業の推進、及び出資先スタートアップでの事業推進に従事。2024年度よりイノベーション施設運営部にて、三菱地所が運営するイノベーション施設であるGlobal Business Hub TokyoとEGGの運営を担当。

三菱地所ならではのネットワークを活かし、多様なニーズに応える支援サービスを提供

GlobalBusinessHubTokyoのラウンジ

Global Business Hub Tokyoの特徴を教えてください。

当施設は、大手金融機関や商社などの日本を代表する企業が集積する東京・大手町に立地し、駅から直接アクセスできる利便性の高さが魅力のイノベーション施設。入居企業が入居当日から快適にできるサービスオフィスとして、あらゆる働き方をサポートするワークスペースや共用ラウンジ、会議室等、充実した空間をご提供しています。

専有で使えるオフィスは2~30名超用まで幅広く用意しており、あらゆる利用人数や目的に合わせて選ぶことが可能です。さらに、共用部のみの利用ができるプランなどニーズに柔軟に応じる幅広いサービスを提供しています。

また、最大200名を収容できるエリア最大級のイベントスペースがあることも特長の一つです。セミナーや懇親会の開催など、さまざまな用途で使うことができます。

入居企業への支援における強みや特徴は何ですか?

三菱地所ならではのネットワークを活かした支援ができることです。たとえば、スタートアップの場合、創業したばかりで見込み客が少なく、企業へのアプローチが難しいという課題があります。そこで長年さまざまな企業と取引してきた三菱地所のネットワークを活用し、企業間のマッチングを支援しています。そうした個別相談の他にも、入居者同士が交流できるイベントも定期的に開催しています。

さらに、三菱地所が参画するTMIP(Tokyo Marunouchi Innovation Platform)にアクセスできることも大きな特徴です。TMIPは、大丸有エリア(大手町・丸の内・有楽町)で展開するオープンイノベーションプラットフォームで、大手企業が集まるコミュニティとの接点を持つ機会が得られることも魅力の一つだと言えます。

その他にも、無償の社員研修プログラムを提供したり、経理などのバックオフィス業務を支援したりとさまざまな側面からビジネスの支援を行っており、入居企業様にご満足いただいています。

社内DXの推進やジョイントベンチャー設立の経験を強みに、起業家の課題に伴走支援

仕事をする大橋氏

大橋さんのこれまでの経歴について教えてください。

2020年度に三菱地所に新卒で入社し、初期配属ではDX推進部で社内DXを担当しました。具体的には、ITサービスやSaaSの導入、データ分析を通じて各事業部の業務改善に貢献しました。

その後、新事業創造部に異動し、新事業の立ち上げ段階から事業拡大に尽力。また、スタートアップとのジョイントベンチャーの運営にも携わりました。そこでは経理や人事などのバックオフィス全般に携わっていましたが、スタートアップ独特の課題にも直面するなど非常に幅広い経験をさせていただきました。こうした実績を通じて、大企業とスタートアップ双方の視点を身につけることができました。

現在はイノベーション施設運営部に所属し、Global Business Hub TokyoとEGGという2つの施設運営を担当しています。主な業務は、入居企業様のビジネス支援と施設のハード面とソフト面の両面アップデートを含めた施設運営です。入居いただいている皆さまとの日々のコミュニケーションを大切に、入居して良かったと思ってもらえるような施設運営を追求しています。

Global Business Hub Tokyoの設立にはどういう経緯や想いがあったのでしょうか?

三菱地所は、大丸有エリアを基盤として事業を展開しています。近年は日本経済の活性化をめざし、イノベーションの創出を目的としてスタートアップの誘致に取り組んできました。

大企業が集積する大丸有エリアにスタートアップも集積することで、多様なプレイヤーの交流が生まれてビジネスが拡大し、イノベーションの連鎖が起きる。そういった環境をつくるべく、さまざまな取り組みを行っています。その一環として立ち上げられたのが、Global Business Hub Tokyoです。国内だけでなく海外のスタートアップにも入居いただき、伴走支援させていただいています。

実際に、創業初期の有望なスタートアップから、海外のユニコーン企業までさまざまな企業にご入居いただいており、活発なコミュニティとなっています。
私自身も、大企業とスタートアップ双方の視点を持つ自身の強みを活かし、入居企業様の成長をサポートしています。

継続的な支援が事業の拡大につながる。起業家の成長を実感することがやりがいに

GlobalBusinessHubTokyoのコワーキングスペース

起業家を支援する中で印象に残っているエピソードはありますか?

SaaSを手がける入居企業様が事業を拡大するにあたり、見込み客を紹介してほしいという依頼を受けた時のことです。三菱地所のネットワークを活かして有力な企業を紹介したところ、商談が円滑に進み成約につながりました。

こうした事例は多く、どういう企業をターゲットとしているのかをヒアリングした上で、候補を選定してご提案しています。その上で商談の場を設け、私たちも同席して事業の魅力をお話しさせていただくなど、可能な限りフォローを行っています。

入居企業様が優れた技術やサービスを持っていても、専門性が高いためその魅力が相手に伝わりにくいというケースも少なくありません。そこで、三菱地所という大企業の目線から見て訴求ポイントをどこに設定し、どう説明すればより伝わりやすいかなどをアドバイスさせていただいています。

そうした支援を続ける中で、どういう時にやりがいを感じますか?

私たちの支援を通じて入居企業様がやりたいことを実現でき、喜んでいただけたときにやりがいを感じます。起業家によくあるのは、今できる範囲内だけで事業展開を考えてしまうということです。そうした時に別の角度から新たな可能性を提示し、それにご納得いただけると力になれたと感じます。

また、ご支援を続けた結果、ずっとこの施設にいたいと思っていただき、長期間ご契約いただくなど当施設にご満足いただいていることを実感するのも大きなやりがいです。長く入居していただく中で、事業の拡大とともに従業員の数が増え、オフィススペースが拡張していくのを見守れるのはこの仕事の醍醐味だと言えます。

他の運営メンバーと話す中でも、「環境がとても良いので仕事が捗る」といった言葉を入居者さまから直接かけていただいたという話をよく聞きます。当施設を通じて事業の成長に貢献できる喜びを日々実感しています。

INCU Tokyoを通じて切磋琢磨し、コミュニティ全体でイノベーションの創出を促進

GlobalBusinessHubTokyoのテラス

今後、どのような企業に入居してもらいたいですか?

事業を通じて社会を変革したいという気概を持つ企業様に入居してもらいたいと考えています。多様な企業さまに入居いただき、Global Business Hub Tokyoを起点にイノベーションが創出されていくことを期待しています。

サービスオフィスを探している企業様がいれば、ぜひ気軽にお問い合わせいただければと思います。もちろん、三菱地所グループとしては当施設だけではなく、数名から数百名以上用のオフィスも含め多様なニーズに応じたご提案も可能です。

インキュベーション・コミュニティであるINCU Tokyoへの参加を通じ、どういうことを実現していきたいですか?

私たち三菱地所グループが運営する施設の他にも、起業家を支援する施設は数多く存在します。INCU Tokyoを通じてそうした施設と交流を深め、情報交換をしながら互いに切磋琢磨していくことができれば理想です。

実際に、他施設が提供しているプログラムの内容や運営面でどういう工夫をしているかなどをヒアリングさせてもらう機会がありました。良い部分は積極的に吸収し、施設運営の改善に活かしていきたいと思います。今後もINCU Tokyoというコミュニティを活かして、入居企業さまがより働きやすい環境づくりを追求し、イノベーションの創出を支援していきたいです。

記載内容は2024年10月時点のものです。

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